“Terroir” exhibition
Terroir（テロワール）は、ある生育物や作品に対して固有の性格を育むうえで影響を与える、土壌や気候、人間の工夫や思想の総体を指す語です。主にワインの味についてこの概念は用いられ、古代ギリシャの伝説によれば、広大な土地を保有する修道士たちは、風味豊かなワインをつくるため、土を味見することまでしたとか。
アートコレクション「 T2 Collection 」を育む高橋隆史氏は、コレクターとして作品を収集するだけでなく、作家や作品に大きな影響を与えるキュレーターや批評家の育成支援にも力を入れており、まさにアートの土壌を耕す醸造家のような存在と言えます。そんな彼の邸宅内にあるギャラリー「D/S/G/P」もまた、年月を経て成長する建築です。太陽光エネルギーによって自立し、季節とともに表情を変える空間は、環境と作品同士の立体的な関係性による新たな視点を鑑賞者に与え、作品の意味性や魅力の再発見を促します。色や形の異なる個性豊かな作品群は、夏の日差しに祝福されながら、果実が熟し木々が揺れるように共鳴し合い、ギャラリーの門出を彩ります。
「Terroir -いろが踊り、かたちが穣る-」展では、「T2 Collection」の初展示であることや「D/S/G/P」のオープニング企画であることを踏まえ、高橋隆史氏と親交のある名和晃平の彫刻「White Deer」と鬼頭健吾のインスタレーションを中心に、コレクションの転機となった約30点の作品を展示します。
キュレーター 板橋 令子
出展作家：Stephan Balkenhol / Benjamin Butler / Bernard Frize / Yojiro Imasaka / Zon Ito / Rikako Kawauchi / Kengo Kito / Yayoi Kusama / Takuro Kuwata / Christian Marclay / Tomokazu Matsuyama / Tatsuo Miyajima / Shintaro Miyake / Keita Mori / Kohei Nawa / Kazuya Sakamoto / Claudia Peña Salinas / Rafaël Rozendaal / Mika Tajima / Sofu Teshigahara / Reijiro Wada
展示協力：rin art association / SCAI THE BATH HOUSE / Taka Ishii Gallery / Tomio Koyama Gallery / HIGURE 17-15 cas
協力：鬼頭 健吾 / 竹内 誠一郎
グラフィックデザイン：一森 加奈子
–Opening Party–
ヴァイオリニスト：篠原 悠那
ストラディヴァリウス提供：中澤 創太（日本ヴァイオリン）
料理（前菜とシメ）：燻（東京 赤坂）
料理（BBQ)：内山 芳一（SHONAN Bar-B-Q、TVチャンピオンBBQ王）＆峰尾 昌明（野村證券）
ワインセレクション：宮地 英典（enoteca miyaji）
カメラマン：木暮 伸也
運営：WATOWA INC.
@t2artcollection #t2collection
